第10回:地域とつながる機会の探し方を調べてみました
第8回では愛媛県、第9回では松山市の取組を調べました。
地域と関わるための取組があることは分かりましたが、実際に参加しようとすると、「どこで情報を探せばよいのだろう」と迷うことがあります。
そこで今回は、地域とつながる機会を探す方法や、参加前に確認したいことを整理してみました。
どのように関わりたいか考えてみる
地域との関わり方は一つではありません。
国土交通省の調査では、地域づくりへの参加、ボランティア活動、地域交流イベントへの参加、趣味や消費活動など、多様な関わり方が示されています(※1)。
情報を探す前に、自分がどのように地域と関わりたいのかを大まかに考えてみます。
例えば、次のようなイメージです。
- 関心のある地域が決まっているか
- 現地を訪れたいか、オンラインから始めたいか
- イベント、ボランティア、仕事など、何に関心があるか
- 一度の体験から始めたいか、継続的に関わりたいか
- 自分の経験や専門性を生かしたいか
一方で、まだ、どのように関わりたいのか分からない人もいるでしょう。
最初から関わり方を決める必要はありません。気になる地域の情報を眺めたり、オンラインで地域の人の話を聞いたりする中で、興味が湧いてくることもあると思います。
「海の近くの地域が気になる」、「地域の人の話を聞いてみたい」という、ちょっとした興味が情報を探し始めるきっかけになることも多いのではないでしょうか。
まずはどこかの地域に興味を持ち、もっと知りたいと思い、自分に合った関わり方を探す人が多いのだろうと思います。
自治体の公式サイトから探す
では、どうすれば自分に合った関わり方を探すことができるのでしょうか。
興味のある地域が決まっている場合は、都道府県や市町村の公式サイトから調べる方法があります。
今回、自治体の公式サイトを実際に調べる中で、次のような言葉を地域名と組み合わせると、関連する情報を見つけることができました。
- 「地域名 ボランティア 募集」
- 「地域名 ワーケーション 募集」
- 「地域名 外部人材 募集」
オンラインから始めたい場合は、「地域名 オンライン移住相談」や「地域名 オンラインセミナー」という検索方法もあります。
情報は、移住・定住、地域振興、観光、産業、まちづくりなど、複数の分野に分かれて掲載されていることがあります。事業紹介だけでなく、イベント情報、報道発表、参加者募集のページも確認すると、具体的な機会を見つけやすくなります。
なお、終了した情報が表示されることもあるため、更新日、開催年度、募集期間、対象者の確認が必要です。
公式ポータルサイトを利用する
興味のある都道府県は決まっていても、市町村までは絞れていない場合、公式ポータルサイトが役立ちます。
例えば愛媛県では、公式移住ポータルサイト「えひめ移住ネット」が運営されています(※2)。
このサイトでは、県内各市町の紹介に加えて、イベント、仕事、住まい、地域おこし協力隊、支援制度などの情報を調べることができます(※3)。
まだ移住は考えていなくても、オンラインセミナーや交流イベント、地域を体験する機会が紹介されており、より詳しく地域を知り、自分との相性を考えるための情報源として活用できると思います。
興味に合った窓口へ相談する
自分に合う情報を見つけられないときは、興味のある分野の窓口へ相談する方法もあります。
地域活動やボランティアなら、自治体の地域振興担当課や市民活動の支援窓口、仕事や専門性を生かしたい場合は、外部人材に関する事業の問い合わせ先などが候補になります。
ただ、直接、自治体の窓口や事業者に問い合わせるのは勇気がいることだと思います。
まずは自治体や事業者のホームページに掲載されているお知らせや、担当窓口などのSNSの情報を見てみると良いと思います。
担当窓口によってはInstagramなどのSNSを運用しており、さまざまな情報を発信しています。普段からSNSを利用している人は、直接問い合わせるよりも抵抗なく情報を集められるでしょう。
さまざまな情報を見るうちに、もっと詳しく知りたいことが出てくれば窓口に相談してみてはいかがでしょうか。
窓口によって対象や対応できる内容は異なるため、相談前に公式サイトで確認しておくと安心です。
参加する前に確認したいこと
参加したい取組を見つけたら、内容を確認することも大切です。
今回、情報を調べる中で、事前に確認しておきたい項目を整理しました。
- 主催者と問い合わせ先
- 活動の目的と具体的な内容
- 参加者に期待されている役割
- 開催日、活動期間、参加頻度
- 参加費、交通費、宿泊費
- 必要な経験や資格の有無
- 活動後も参加できる機会があるか
交流を楽しむイベントと、地域課題の解決や仕事への参加を求める取組では、参加者の役割が異なります。
自分の希望と主催者が求めることが合っているかを確認しておくと、参加後の行き違いを減らせます。
無理のない方法から始める
興味のある地域が見つかっても、最初から何度も現地を訪れたり、地域活動の担い手になったりする必要はありません。
オンラインで話を聞く。
地域の商品を購入する。
相談会や短期間の体験プログラムに参加する。
そうしている間に興味が深まったら、再び地域を訪れるということでも良いと思います。
一度商品を購入しただけで、継続的な関係ができるわけではありません。しかし、それをきっかけに地域を知り、購入や訪問を続ければ、関係を育てられる可能性があります。
また、自治体のメールマガジンや公式LINEなどを登録すると、新しい募集やイベントの情報を受け取りやすくなります。「えひめ移住ネット」でも、市町の移住支援情報やイベント情報などを発信しています(※3)。
自分の生活に合った距離感から始めることが、「交流疲れ」を避け、無理なく関わり続けることにつながると思います。
調べてみて感じたこと
地域とつながる機会を探すときは、さまざまな機会から選ぶことができ、最初から深く関わることを意識しなくてもよいのだと感じました。
交流会、体験ツアー、ボランティア、ワーケーション、外部人材など、きっと自分に合った入口があります。
最初から関わり方が決まっていなくても、地域の情報に触れたり、窓口で話を聞いたりする中で、自分は何に興味があるのかが見えてくるのではないでしょうか。
そして、自分と地域の双方にとって無理のない関わり方、ちょうど良い距離感を見つけることが、関係を続けるうえで重要なのだと思います。
自分に合った入口を探してみませんか?
地域との関係は、移住や長期滞在から始めなければならないものではありません。
まずは気になる地域の公式サイトを開き、イベントや体験の情報を調べることから始められます。
今回で、この連載は一つの区切りとなる第10回を迎えました。
これまで調べてきたことを土台に、今後も地域活性化や地方創生について、自分なりに調べ、考えたことを紹介していきたいと思います。
<用語メモ>
移住コンシェルジュ
愛媛県への移住や二地域居住などに関心がある人に対し、地域での暮らしや住まいに関する情報を提供し、相談内容に応じて市町への取次ぎなどを行う相談員。
<参考>
※1 全国の「関係人口」は1,800万人超!~「地域との関わりについてのアンケート」調査結果の公表~/国土交通省
地域づくりへの参加、ボランティア、地域交流イベント、趣味・消費活動など、地域との多様な関わり方を確認するために参考にしました。
※2 愛媛県の移住・交流情報/愛媛県
愛媛県の移住相談窓口、相談方法、えひめ移住コンシェルジュ、市町への取次ぎについて確認するために参考にしました。
※3 えひめ移住ネット/愛媛県
愛媛県内の市町、イベント、仕事、住まい、地域おこし協力隊、支援制度、メールマガジンなどの情報を確認するために参考にしました。
※本記事の内容は公開時点の情報をもとにしています。最新の情報については、各公式サイト等をご確認ください。

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